モチヅキな五行歌 by望月成人



10月度歌会レポート

10月18日(日)

先日刷り上ったばかりの歌集「とちの実」第3号をお披露目した。
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装丁は第2号と同じだが、余白の設定にミスがあり、
若干右よりの仕上がりで左のページが見づらいが、わが子のように愛おしい歌集となった。
当日だけで約40部が会員たちの手に渡った。

水が水として        鉄路人(一席)欠
空気が空気として
あることの素晴らしさよ
ありがとうを
どこに向かうべきか

当然のことだが、水は水空気は空気の役割を果たしている。
これを人間に置き換えると一人一人がそれぞれ存在しているということ。
4,5行目の解釈が分かれるが、グローバルな視点を感じさせる歌である。

犬の為にと         岡崎静(二席)欠
始めた夜散歩
今ではため息つきながら
私に付き合う
にくい犬(やつ)

読んでいて笑ってしまった愉快な歌。犬と飼い主の愛情が感じられる。

黙(もだ)する闇に      颯乙女(三席)
香を
ただよわせ
きっとさみしい
金木犀

「きっとさみしい」という表現が効いている。
きんもくせいの気持ちを汲み取るというのが新鮮。
作者は夜になると特にあちらこちらの家にあって匂ってくる。
金木犀が「ここにいるよ」と存在を示している気がして擬人化した。

何をしたというのだ     まの字(三席)
こんな所の痛み
思い出せない
物忘れ話の笑いの中で
ほろ苦いお茶を飲む

認知症の人もこのようにほろ苦いお茶を飲んでいるのだろうな。
「こんな所」を「こんな心」と解釈して自分のことのように感じた。
作者は「こんな心」はストレートな表現に憚りを感じたので「所」にした。

捨てられた         しのぶ(三席)
子猫たちと
世を捨てた
老女等
秋雨が降る

捨てられた子猫が我が家に来て、同様の体験をした。
子猫と老女と秋雨でわびしさが漂う。
作者自身の体験談。拾った当時の様子を描いた。
「世を捨てた」は帰国後日本の世相への関心が低下している意味。

久しぶりに金子さんもお孫さんを連れて参加し、持ち寄ったお菓子もいっぱいで、
とても賑やかな歌会だった。

朗読:颯乙女 書記:しのぶ

<出席者>金子フミ、茶行、しのぶ、颯乙女、まの字、望月成人
<作品のみ>岡崎静、栗原貞雄、清水つね子、鉄路人

【来月歌会開催予定】
11月15日14時
姿川地区市民センター 学習室3


題詠 「湯」
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by gogyouka | 2009-10-18 23:15 | マロニエ歌会レポート
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想いのままを、五行で詠う。
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