モチヅキな五行歌 by望月成人



9月度歌会レポート

9月9日(日)

今月は6人の参加で久しぶりの賑わい。
来月には歌会歌集「とちの実」第二号も発行され、
また11月は姿川文化祭での展示会等があり、少々慌しくなってきた。

赤とんぼの       茶行(一席)
うれしさは
夕陽の
朱(あか)さえ
脇役に

同様の場面を思い出した。夕陽の中の赤とんぼの飛ぶ姿が、
短い文の中に見事に納まっている。赤とんぼのうれしさが夕陽を負かした。
トンボの身になったか?

作者は最近とても嬉しいことがあり、
今までトンボがうれしそうに飛んでいると思ったことがなかったが、
自分の嬉しさがトンボに投影されて喜んでいるように見えた。
作者は夕陽が好きだが、この時ばかりトンボが主役になった。

新世界ファンタジー   しのぶ(二席)欠席歌
多様な民族が集う
開拓先没者位牌の前
慰霊の儀式・・・そして踊る
「月が出た 出たあ」

移民の人達には日本の年中行事の際、集団で過ごすという、
今の日本ではなくなりつつあるものが、今も残ってる。
そのやり方はがその当時を偲ばせる。

作者コメントは「日系人の最大のイベントは盆踊り大会です。慰霊祭の意義はともかくとして、
黒人も白人も東洋人もそれぞれが「炭坑節」に合わせて黙々と踊る光景は感動的でした。」

輝く日は        颯乙女(三席)
短くて
死に行くため
産土(うぶすな)より這い出る
老残の蝉

短い命の表現はまねができない。この蝉はまだ生きているのか不明。

作者は羽化の途中で死んでしまった蝉を詠った。
幼虫の背が丸まっているので「老残」と詠んだ。

栄華は錆びれ      望月成人(三席)
深緑は繁り
湧水
なお清らか
鉱山跡

昔の炭鉱の町だった足尾銅山を思い出した。「錆びれ」の字を使った意図は?

作者は三重出張時に立ち寄った石灰工場の跡地を詠んだ。
工場の建屋が赤く錆びていたので、「錆びれ」と詠んだ。
川を挟んだ対岸の湧水を地元の人たちが汲みに来る、幽玄な世界を表現した。

<出席者>茶行、清水つね子、颯乙女、貞木、まの字、望月成人
<作品のみ>栗原貞雄、しのぶ
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by gogyouka | 2007-09-09 23:56 | マロニエ歌会レポート
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想いのままを、五行で詠う。
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