モチヅキな五行歌 by望月成人



カテゴリ:マロニエ歌会レポート( 73 )


3月度レポート

3月19日(日)

過日のジャスコ小山店「恋の五行歌展」で
湯里さん(本名深沢守)の作品が佳作に選ばれた事に話題が集中し、
とても賑々しく歌会が始まった。
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君の心の湖に
僕の礫を
沈めたら
溢れでるだろう
君の愛
また現在募集中のハウス食品の「食/おいしさとやすらぎを」が
今月末締切なので、できるだけ多くの投稿を呼びかけた。

「出世したね」    吉野比抄子(一席)
と言われて笑う
病棟の個室から
大部屋へ
ひっこし

同じ経験をしたので、親しみを感じる。
病状がよくなっている嬉しさがとても出ている。
現在母が集中治療室に入っているので、早く個室に移れたら、と願っている。
など同じような境遇・経験を持つ方が多く、全員得点でした。

作者は先週退院して、現在は自宅療養中。
早く元気になって職場復帰される事を祈っています。

ホームにて      望月成人(二席)
こころ包む
ような
春雨を
纏う

表現もリズムもとても良い名句だと思う。という意見が多く、
一部の人は「別れの歌」で列車を見送っているのではないか。
仕事中か帰宅途中で、心に余裕がある人が詠んでいると思う。
などのコメントもあり。

作者は出張時の霧雨のシーンを詠んだ。
どことなくほんわりさせる雨を表現したかった。
五行目の「纏う」という言葉を出すのに時間を要した。

夢かうつつか     しのぶ(三席)
どこまでも
淡淡(あわあわ)と
おぼろ月
山野をつつむ

「おぼろ月」をどこで見ているのか?
「淡淡と」という表現に心地よさと豊かさを感じる。などのコメント。

作者は3月初旬、猫の恋鳴きで目が覚めて、
戸を開けたら笠被りのおぼろ月を見て、春が来たなぁと思った。
その後山野を歩いている夢を見て、夢と現実をミックスしたとのこと。

入会したばかりの菊池さんは今月埼玉県新座市に引越しされる。
しかし娘さんが宇都宮に残るため、
娘さんに会いに来ながらマロニエ歌会には継続して参加して頂けるとのこと。
謝謝m(_ _)m

<出席者>
菊池美智江、しのぶ、清水つね子、貞木、鉄路人、風風子、まの字、湯里、望月成人

<作品のみ>
早乙女包子、安見児、栗原貞雄、吉野比抄子、喬城奈緒海
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by gogyouka | 2006-03-19 21:39 | マロニエ歌会レポート

2月度レポート

2月19日(日)

今月は4回目の題詠。テーマは「時」
今回は会場の都合で「多目的ルーム」で開催した。
本来陶芸やフラワーアレンジメントなどの行う部屋なので、
椅子が硬く背もたれもなかった。
また声も反響していつもと違った雰囲気で歌会はスタートした。

この         望月成人(一席)
一線を
越えた時から
始まる
未来

毎日日記を書いているが、その時点で過去になる。
どうしても過去に遡る歌しかできない中で、
瞬間と未来が同時に詠まれ、迫力がある良い歌だ。

作者は「未来」を詠みたかった。
何かを決断し、始めることから新しい未来が開けると思った。

頬杖ついて      鉄路人(二席)
杯重ね
ため息ひとつ
時計の針は
もどせない

大正ロマンのような情景が目に浮ぶ。
「時計の針」に古めかしさを感じる。
自分のことのように共感する。などコメントが多数。

作者は「時計」を詠むのにいろいろ状況を考えてみたが、
演歌の世界になってしまった。「杯」はやはり日本酒のイメージ。

容赦なく       早乙女包子(三席)
残生を刻む
振子時計
電池切れ幸い
眠らせておく

1・2行目は時間か人間かどちらを指すのか、
それともどちらも指すのか、と解釈が分かれた。
時を刻む時計を止めておき、時間を気にしない生き方がユーモラス。

作者は時の流れを止めたいと思っても、無限の流れは止められない。
しかし時計が止まったのを機に4・5日止めてしまった。

次の作品は入選しなかったが、朗読に困った。
次回からは作者にも自作品を朗読してもらい、作者自身の呼吸も知ることにした。

鳴くむしの      湯里
音(ね)




2行目以降はゆっくり間をおき「グ、ググ、グ、グー」と
お腹の音を表現したかった、とのこと。お見事!

<出席者>
清水つね子、早乙女包子、貞木、鉄路人、まの字、安見児、湯里、望月成人、光塩

<作品のみ>
しのぶ、風風子、栗原貞雄、喬城奈緒海
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by gogyouka | 2006-02-19 20:24 | マロニエ歌会レポート

1月度レポート

1月15日(日)

2006年最初の歌会はほぼフルメンバーが集まった。
また11月の講演会で約束してくださった斉藤さんも初参加して、
第1回定例歌会以来の参加者11名の参加となった。
新年に相応しい歌が多く、激戦の結果、入選は5首。
新メンバーの定着とあわせて、作品の質的向上も願っています。

いろんなものを    清水つね子(一席)
手放して
とうとう出合った五行歌
わらしべ長者に
なったおもい

説明も理屈もなしに「わらしべ長者」に多数の共感を得て、ダントツの一席。
作者はいろいろなことに手を出すが、すべてはやっていられない。
手放さなければ続けられない。今のところ五行歌が手元に残っている。

鼻を赤らめ      望月成人(二席)
肩を竦め
またしても
冬将軍と
対峙する

今冬の寒さは「冬将軍」という表現がぴったり。
寒さに負けて家に篭ってしまい、冬将軍とは対峙できない。
冬の中で頑張っている感じが伝わる。などコメントは様々。
作者は冬の寒さが苦手だが、今日もまた仕事に向かう、意気込みを詠った。

男体山        湯里(同二席)
圧縮し
心に飾る

景色

この歌は栃木県人の誇りだと思う。
何度も見ている景色を、新春らしい美しさが短い言葉に凝縮している。
無駄な言葉を省いた見事な歌、と絶賛多数。
作者は近隣の古賀志山からみた景色を、心の中に圧縮しようと思った。
しかし納得のできる歌が出来ず、ヤケで詠んだ。

飽和した       鉄路人(三席)
寒気の粒子
衣服に
染み透り
月 鮮やか

「寒気の粒子」が素晴らしいというコメントもあれば、
化学的な表現が嫌いと意見が分かれた。
しかし冬の夜の寒さや情景がとても印象的で詩情に満ちている。
作者は「月」と「寒さ」をテーマに歌を詠んでみた。

はずしそびれた    まの字(同三席)
冬の南部鉄鈴(ふうりん)
凍てつきの音色
障子の明らみ
さあ 今日の始まりです

「南部鉄鈴」で「ふうりん」とルビをつけたのが面白い。
「南部鉄鈴」だからこそ、「凍てつきの音色」の感じが出る。
作者は音色をどう表現するか苦労した。
また「障子の明らみ」と「始まりです」で正月気分を表現したかった。

<出席者>
菊池美智江、斉藤京子、清水つね子、しのぶ、早乙女包子、貞木、
風風子、鉄路人、まの字、湯里、望月成人

<作品のみ>
栗原貞雄
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by gogyouka | 2006-02-02 09:27 | マロニエ歌会レポート


想いのままを、五行で詠う。
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