歌会や公募に作品を投稿する。
そこは一つの自己表現の場所であるので、
自分自身を認めてもらう事は、
重要な目的の一つといえるでしょう。
しかし、いくら自分の気持ちを素直な言葉で表現しても、
読者は必ずしも作者に共感するとは限りません。
それは性別も、性格も、生い立ちも、宗教も、趣味も違うからです。
つまり歌の解釈は読者によって千差万別です。
歌会で一席、公募で最優秀賞受賞した作品が
「良い歌」とは一概には言えません。
作者や読者自身が、一番共感した、感動した作品が「良い歌」だと思います。
勿論、自分の作品が褒められ、一席や最優秀賞の栄冠を得れば、
それが次の歌への励みになります。
しかし、場合によっては「人に受ける」型に酔いしれ、
一定のテーマや手法に拘ってしまい、
自己表現の範囲を狭めてしまう恐れも生じます。
私自身は、「自分の作品が読者にどう伝わるのか」が歌会での一番の関心事です。
自分の思いが伝わる事よりも、むしろ想定外の反応があった方が、
自分自身や作品に対する新たな発見が多く、
自分の作品に親しみを感じます。
作品が認められないからと言って、
自分自身が否定されているワケではないので、
自分らしい歌を詠んで、前向きに五行歌を楽しんでいます。